2020年3月15日日曜日

「誰かを助ける力が欲しい」から

 日毎に春の色が濃さを増し、桜の開花が待ち遠しいこの頃です。
 ここ数ヵ月は、新型コロナウイルスが人類を脅かしています。世界的な流行を意味するパンデミックとなった今、私たちの生活が一変し、今や不安から恐怖へと向かっています。
 そんな中、忘れてはならない出来事、1月17日に阪神・淡路大震災から今年で25年、3月11日に東日本大震災から今年で9年となりました。
阪神・淡路大震災では、死者6千434人、負傷者4万4000人。
東日本大震災では、死者・行方不明者、関連死を含め2万2167人が犠牲となり、避難者はなお4万7737人で国が定めた復興・創生期間は今年が最後を迎えますが、復興はまだ途上にあると言われております。
 震災は2016年に熊本県で、2018年に北海道で発生しており大災害時代が始まり、誰しもがいつ・どこで災害に遭遇するかわかりません。私は、頭の片隅に根拠のない「私は大丈夫」という災害に対しての無知で意識の希薄さや無防備さに、浅はかで愚か者だと思います。
 東日本大震災後、ボランティア団体を設立された安東量子さんは、こう語られてます。
原発事故で「生活の底が抜けた」人々の間で「最後まで悲しむ人間になろう」「そこに暮らしがあることを忘れないで欲しい」と。誰かを助ける力が欲しいと、痛切に願った安東さんに心を打たれました。
今も震災の被害と向き合い懸命に生きる方々がたくさんいらっしゃいます。「あの日を風化させてはいけない」そう思い引き続き私にできる支援活動を続けていきたいと思います。
 そして、当院でも避難訓練や災害対策を改めて見直し実施したいと思います。

事務 : 家森結子